なぜ12mmの歯周ポケットが3mmになったのか⁉︎

なぜ12mmの歯周ポケットが3mmになったのか⁉︎
 
 
 
 
こんにちは。
歯科衛生士人財育成コーチの
前池 綾乃です。
 
 
オンライン症例発表に対して、
たくさんの感想や質問を
いただきました。
その1つをご紹介します。
 
 
 
 
——————————————-
 
 
質問よろしいでしょうか?
 
Tさんの症例で右下の6が、
ポケット12mmから
SRP後にポケットが3〜4mmに
改善していました。
 
 
ポケットが5mmから7mmくらいの場合、
改善が1〜2mmと日本歯周病学会の
ガイドラインで見たことがあります。
 
 
 
私の臨床で12mmのポケットでは、
3〜4mmまで改善が
中々難しいと感じています。
 
 
 
生活歯だったので、
エンドペリオ等でもなく
的確なSRPであれば、
そこまで改善ができるのか、
前池先生の意見を教えて頂ければと
思います。
 
 
 
Iさん    (30歳 群馬県 )
 
———————————————

 

 

Iさん、ご質問をありがとうございました。

 
 
その症例とは、
キャリア10年Tさんの症例です。
 
 
 

 

右下6番の近心を比べてください。
 
 
 
<初診時>
 
 
 

<再評価時>

 
 
 
 
 
 
 
 
<歯周ポケットの比較はこちら>
 
 

 

 
 
なんと!!
12mmが3mm、4mmになっていますよね!
 
 
 
Tさんすごいです!!
 
 
 
 
 
歯周ポケットが5〜7mmで、
1〜2mmしか治らないといった文献も
ありますが、一理あります。
 
 
 
しかし、臨床ではそれに当てはまらず、
もっと改善することもあります。
 
 
 
 
Tさんの症例は、
もちろん歯石を的確に取れたことで、
劇的に改善していますが、
 
 
 
TB Iに苦戦しながら、
患者さんとのコミュニケーションを
しっかりとられ、
ゆるやかに行動変容を促せていました。
 
 
また、来院回数が少なくSRPを行うにも、
歯石は多量で、
SRPだけでは治癒に時間がかかり、
イリゲーションのポイントも、
細かく見直していただきました。
 
 
 
 
治癒の仕方については、
初診時に歯肉が腫れていて、
真性ポケットだけでなく、
プラス仮性ポケットがある状態なので、
初診時の検査では、
12mmと深く出たと思います。
 
 
 
初めから、患者さんの
プラークコントロールが
良い状況であれば、
7〜8mmだったかもしれません。
 
 
歯肉の腫脹ぶんの
ポケット数値が大きく出ます。
 
 
 
長い上皮付着ができて治ります。
歯肉退縮により、
ポケットの数値は改善していますが、
12mmが3mmになったのは、
本当にすごいですよね!
 
 
 
 

<初診時>

 
 
 

<再評価時>

 

縁下歯石はきれいに

除去されています!
 
 
 
あとは、
SPTで管理ですね!

 

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